設備の長寿命化に貢献。セメントメーカーの過酷な環境に応える「SUS304N2」「SUS316L」での製作事例。
- Client
- セメントメーカー
- Release
- 2026.04
「高温・摩耗」や「硫酸腐食」に対し、 環境データと市場性から導き出した西鋼のベストソリューション。
セメントメーカー様より、工場内における3つの重要設備(風管、石炭熱風ヘッダ、ダクト二股管)の製作についてご相談をいただきました。 「長寿命化」と「コストメリット」を両立させるため、メーカー協力のもとそれぞれの使用環境を徹底的に分析し、最適な鋼種を選定して形にした実績をご紹介します。
①風管製作 / ②石炭熱風ヘッダ製作(材質:SUS304N2)
【課題】高温域での激しい摩耗による、従来の「SUS304」の早期消耗
お取引先様より「従来のSUS304では耐摩耗性が足りず、設備の消耗が非常に早い」という深刻なご相談をいただきました。 今回の風管および石炭熱風ヘッダが設置されるのは、粉体や熱風が激しく衝突するだけでなく、非常に「高温」になる過酷なエリアです。
単に硬いだけの材料では高温下で素材が脆くなってしまうリスクがありました。 そのリスクを避けるため、高温域でも安定した性能を維持しながら、SUS304を大きく上回る高い強度と耐摩耗性を発揮する「SUS304N2」をご提案。 この的確な材質選定により、熱と摩耗の双方に耐え抜く強固な風管とヘッダを実現しました。
③ダクト二股管製作(材質:SUS316L)
【課題】硫酸による厳しい腐食環境への対策と、最適な鋼種の選定
同時に別件としてご相談いただいたのが、排気ライン等に使用される「ダクト二股管」の製作でした。 こちらは「硫酸」による極めて厳しい腐食リスクにさらされる環境であり、先方より「どのような鋼種を選定すべきか」という技術的な相談を受けました。
メーカーに協力を仰ぎ、お客様からいただいた詳細な環境データを元に検証を開始。 条件を満たす特殊な鋼種は他にも存在しましたが、私たちは単に性能を満たすだけでなく、その先の「手に入りやすさ(市場性)」と「コスト」にも着目しました。 検証の結果、優れた耐食性を持ちながらも、市場に流通していてコストメリットが非常に高い「SUS316L」がお客様にとっての最適解であると判断し、ご提案。 性能・予算ともに納得のいくベストな選択として、正式に採用へと至りました。